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経理の年収が低い理由は?年収アップの方法まで経理部員が教えます!

経理の年収を上げる方法 アイキャッチ

経理の年収って低いの?

なんとかして年収上げれないのかな…。

経理事務の平均年収は512.2万円です。厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」が、令和7年賃金構造基本統計調査をもとに公表しています。

国税庁の「令和6年分民間給与実態統計調査」によると、1年を通じて勤務した給与所得者全体の平均給与は478万円でした。調査方法が異なるため単純には比較できませんが、経理事務の平均年収は34.2万円高い数字です。

統計上、経理の年収が特に低いとはいえません。

一方で、実際の給与明細を見て「仕事の責任に対して給料が安い」「平均年収ほどもらえていない」と感じる人もいるでしょう。

経理の平均年収と自分が受け取っている給与に差が生じるのは、経験年数や雇用形態、担当業務、勤務先の規模などが異なるためです。また、現在働いている人の年収と、求人票に掲載されている入社時の給与は、そもそも集計対象が異なります。

本記事では、厚生労働省の賃金構造基本統計調査やハローワーク求人統計、パーソルキャリアが公表した約60万人分の年収データをもとに、経理の年収が低いと感じる理由を解説します。

経理部員として現場を見てきた経験も踏まえ、経理の年収を上げる方法を4つに整理しました。

経理の求人には、一般に公開されている求人だけでなく、転職エージェントが取り扱う非公開求人もあります。現在の経験がどのような企業で評価されるのかを知るには、公開求人だけに絞らず情報を集めることが重要です。

出典:経理事務|職業情報提供サイトjob tag
出典:令和6年分民間給与実態統計調査|国税庁


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大事なのは過去ではなく「これからどんな行動をしていくか」だと思ってます。

数年後「あのとき頑張ってよかった!」と思えるよう、今苦労している方もぜひ一緒に頑張っていきましょう。

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経理の年収はホントに低い?

経理の年収が低いかどうかは、比較する相手や働き方によって答えが変わります。

厚生労働省の公的統計では、経理事務の平均年収は512.2万円です。また、転職サービス「doda」に登録した正社員を対象とする調査では、経理の平均年収は549万円でした。

どちらも給与所得者全体の平均を上回っていますが、年代や雇用形態、担当業務によって個人の年収には差があります。

ここでは、次の3つの角度から経理の年収を確認します。

平均年収を見るときは、金額だけでなく、誰を対象にした調査なのかも確認してください。

他の職種より経理の年収は低い?

経理の平均年収は、一般事務より高い水準です。

パーソルキャリアが運営するdodaの平均年収ランキングによると、経理の平均年収は549万円、一般事務は356万円でした。両者の差は193万円です。

調査対象は、2024年9月~2025年8月にdodaへ登録した20~65歳の正社員約60万人です。

一方、同じ企画・管理系職種の中で比較すると、経理より平均年収が高い職種もあります。内部監査は753万円、経営企画・事業企画は703万円、管理会計は666万円です。

職種平均年収経理との平均年収差主に評価される経験
内部監査753万円+204万円内部統制・監査対応
経営企画・事業企画703万円+154万円予算策定・経営数値の分析
管理会計666万円+117万円原価計算・予実管理
財務630万円+81万円資金繰り・銀行折衝
経理549万円月次決算・年次決算
人事549万円±0万円採用・評価制度の運用
総務・庶務534万円-15万円契約管理・庶務全般
一般事務356万円-193万円入力・書類作成

出典:平均年収ランキング(職種・職業別)|doda

ただし、表に記載した金額は、異なる職種で働く人の平均年収を比較したものです。経理から内部監査へ転職すれば、一律で204万円上がるという意味ではありません。

職種によって、年齢構成や役職者の割合、求められる経験が異なります。

経理は一般事務より専門性が評価されやすい一方、内部監査や経営企画など、経営判断に近い職種と比べると平均年収が低い位置にあります。

比べる相手によって、経理の年収は高くも低くも見える点を理解しておきましょう。

詳しい年収については「経理の年収はいくら?」で解説しています。

40代・50代の経理は年収が低くなる?

dodaの調査では、経理の平均年収は年代が上がるにつれて高くなっています。

年代別の平均年収は、次のとおりです。

  • 20代:417万円
  • 30代:532万円
  • 40代:619万円
  • 50代以上:717万円

20代と50代以上では、平均年収に300万円の差があります。

また、厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」によると、経理事務の平均年齢は44歳です。

ただし、年代別の平均年収差を「同じ人が働き続けた場合の昇給額」と捉えることはできません。

年代が上がるにつれて、管理職や決算責任者、専門性の高い業務を担当する人の割合が増えることも、平均年収が高くなる理由と考えられます。

同じ40代・50代でも、伝票入力や決算補助を中心に担当している人と、連結決算や開示、マネジメントまで担当している人では年収が異なります。

年齢だけで経理の年収が決まるわけではありません。担当範囲や役職が広がっているかを確認することが重要です。

あいおん

年収は年齢で決まるわけではありません。

出典:平均年収ランキング(職種・職業別)|doda
出典:経理事務|職業情報提供サイトjob tag

派遣・短時間勤務の経理事務は給料が安い?

雇用形態や労働時間によって、経理事務の給与には差があります。

厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」によると、経理事務の時間当たり賃金は、一般労働者が2,556円、短時間労働者が1,584円です。差は972円でした。

ただし、一般労働者の金額には残業代と賞与が含まれます。一方、短時間労働者の金額には残業代と賞与が含まれていません。そのため、単純な時給比較には注意が必要です。

また、「短時間労働者」は「派遣社員」と同じ意味ではありません。派遣社員であってもフルタイムで働く人はいるため、両者を分けて考える必要があります。

国税庁の「令和6年分民間給与実態統計調査」では、給与所得者全体の平均給与について、正社員が545万円、正社員以外が206万円でした。差は339万円です。

ただし、こちらは経理だけを対象とした数字ではありません。

job tagに掲載されている就業形態の調査結果では、経理事務で働く人が多いと感じる就業形態として、正規の職員・従業員72.7%、パートタイマー16.4%、派遣社員10.9%などが挙げられています。

これらの割合は、平均年収の集計対象を直接示したものではないため、経理事務には複数の働き方があることを理解するための参考値として見てください。

あいおん

自分の給与と平均年収を比べるときは、雇用形態や労働時間、賞与の有無が近いデータを確認することが大切です。

出典:経理事務|職業情報提供サイトjob tag
出典:令和6年分民間給与実態統計調査|国税庁

経理の年収が低い理由は?

公的統計では低くないにもかかわらず、経理の年収が低いと感じる人は少なくありません。

背景には、経理の成果が給与へ反映されにくいことや、入社時の給与が低く設定されやすいこと、平均年収が実感より高く見えやすいことがあります。

主な理由は、次の3つです。

いずれも、本人の仕事ぶりだけでは変えにくい要素です。

売上に直結する成果を示しにくい

経理は、会社の売上や利益を管理する重要な仕事です。

一方、営業職の売上や契約件数のように、個人の成果を直接的な金額で示すことは難しい傾向があります。そのため、成果給やインセンティブの対象になりにくく、業務改善の成果が昇給へ反映されない会社もあります。

経理の仕事は、正確に処理できている状態が前提とされやすい点も特徴です。ミスを防ぎ、期限どおりに決算を終えても、それが通常業務として扱われると、評価が大きく変わらない場合があります。

また、厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」によると、令和6年度における経理事務の有効求人倍率は0.59倍でした。

有効求人倍率0.59倍とは、ハローワークに登録している有効求職者1人に対して、有効求人が0.59件ある状態です。単純計算では、求人1件に対して約1.7人の求職者がいることになります。

帝国データバンクの調査では、2026年4月時点で正社員の人手不足を感じている企業は50.6%でした。

企業全体では人手不足が続いていても、経理事務の求職者数に対して求人が多いとは限りません。

ただし、有効求人倍率だけを根拠に「企業は賃金を上げなくても経理を採用できる」と断定することはできません。地域や経験、雇用形態、利用する求人媒体によって競争状況は異なるためです。

年収を上げるには、日常業務を正確に処理するだけでなく、決算の早期化や業務フローの改善、経営数値の分析など、成果を説明できる業務へ担当範囲を広げる必要があります。

出典:経理事務|職業情報提供サイトjob tag
出典:人手不足に対する企業の動向調査(2026年4月)|帝国データバンク

最初は一般事務に近い業務を任されやすい

未経験で経理へ入社した場合、伝票整理やデータ入力、請求書の発行など、定型的な業務から担当することがあります。

これらは経理の基礎となる重要な仕事ですが、業務内容が一般事務と近いため、入社時の給与が大きく変わらない場合があります。

厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」によると、令和6年度における経理事務のハローワーク求人賃金は、月額24.6万円です。

月別の求人賃金は上昇しており、令和8年3月には月額25.4万円となっています。

求人賃金は、ハローワークへ掲載されている求人の募集時点の月額賃金です。一方、平均年収512.2万円は、すでに経理事務として働いている人の賃金をもとに算出されています。

賞与の扱いや経験年数、役職、集計対象が異なるため、月額24.6万円を12倍した金額と平均年収を直接比べることはできません。

求人票で目にするのは、入社時の給与です。平均年収には、決算責任者や管理職など、経験を積んだ人も含まれています。

入口の給与だけを見ると、経理の年収が低いと感じやすくなります。求人を比較するときは、月給だけでなく、賞与や手当、想定年収、昇給制度、入社後に担当できる業務まで確認してください。

出典:経理事務|職業情報提供サイトjob tag

平均年収が実感より高く見える

平均年収は、一部の高年収層によって引き上げられることがあります。

パーソルキャリアの調査では、dodaに登録した正社員約60万人の平均年収は429万円、年収中央値は384万円でした。両者には45万円の差があります。

中央値とは、対象者を年収の低い順または高い順に並べたとき、中央に位置する人の年収です。

例えば、少数の人が非常に高い年収を得ている場合、平均値は上がります。一方、中央値は一部の高年収層の影響を受けにくいため、分布の中心を把握しやすい指標です。

ただし、平均年収と中央値のどちらが正しいということではありません。平均値は全体の給与総額を把握するのに適し、中央値は中央にいる人の水準を確認するのに役立ちます。

経理の平均年収549万円と自分の年収を比べて低いと感じる場合は、年代や雇用形態、役職、勤務先の規模が近いデータも確認してください。

出典:日本のビジネスパーソンの平均年収|doda
出典:正社員の年収中央値|doda

経理の年収を上げる方法

経理の年収を上げる方法は、主に次の4つです。

  • 勤続年数を増やす: 昇給や昇進を待つ方法
  • 士業資格を取得して独立する: 長期的に収入の上限を広げる方法
  • キャリアに合う資格を取得する: 知識や専門性を示す方法
  • 転職する: 勤務先や担当業務を変える方法

必要な期間や再現性、リスクはそれぞれ異なります。

現在の会社で担当範囲を広げられるか、何年後に昇進できるか、希望する年収に届く求人があるかを比較して選んでください。

勤続年数を増やす

現在の会社に勤め続け、定期昇給や昇進を目指す方法があります。

dodaの調査では、経理の平均年収は20代417万円、30代532万円、40代619万円、50代以上717万円です。

出典:平均年収ランキング(職種・職業別)|doda

ただし、20代と50代以上の平均年収差300万円を年数で割り、「経理は毎年10万円程度昇給する」と判断することはできません。

年代ごとに調査対象者が異なり、役職者の割合や担当業務、勤務先の規模も違うためです。

勤続によって年収が上がるかを判断するときは、次の点を確認してください。

  • 自社の定期昇給額
  • 昇格・昇進の条件
  • 上位役職の給与水準
  • 役職が空く見込み
  • 担当できる業務の範囲
  • 過去に昇進した人の年数

現在の会社で働き続けた場合の年収を知るには、就業規則や賃金規程、社内の昇進事例を確認する方法が現実的です。

数年後に管理職や決算責任者を目指せるなら、転職せずに年収を上げられる可能性があります。

一方、昇給額が小さく、担当業務や役職も変わらない場合は、勤続年数だけで希望年収へ届くのは難しいでしょう。

士業資格を取得して独立する

税理士や公認会計士の資格を取得し、独立する方法もあります。

独立後の収入は、顧客数や契約単価、提供するサービス、事務所の経費などによって変わります。企業に雇用されて働く場合と異なり、事業が成長すれば収入の上限を広げられる可能性があります。

一方で、資格を取得すれば必ず経理より高い年収を得られるわけではありません。

dodaの平均年収ランキングでは、税理士の平均年収は485万円です。経理の549万円を64万円下回っています。

会計専門職・会計士の平均年収は666万円でした。

出典:平均年収ランキング(職種・職業別)|doda

ただし、税理士や会計士の平均年収は、勤務者を中心としたデータです。独立した税理士や公認会計士の所得をそのまま示す数字ではありません。

独立を目指す場合は、資格試験の学習だけでなく、次の準備も必要です。

  • 実務経験
  • 顧客獲得の方法
  • 得意分野の選定
  • 開業資金
  • 営業や集客
  • 事務所経営

経理として早期に年収を上げたい人よりも、税務や監査を専門にして中長期的に独立したい人に向く方法です。

キャリアに合う資格を取得する

経理のキャリアアップに資格を活かすには、数を増やすのではなく、希望する業務に合った資格を選ぶことが重要です。

厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」では、経理事務に関連する資格として、日商簿記1級・2級・3級や簿記能力検定などを挙げています。

出典:経理事務|職業情報提供サイトjob tag

日商簿記2級は、商業簿記と工業簿記の知識を示せる資格です。経理求人の応募条件や歓迎条件に記載されることがあります。

ただし、「中途採用で評価されるのは必ず2級以上」と一律には判断できません。未経験者向け求人では3級が評価される場合もあり、経験者向け求人では資格より決算経験が重視されることもあります。

希望するキャリアごとに、検討できる資格は次のとおりです。

  • 経理の基礎を固めたい:日商簿記2級
  • 原価計算や管理会計を学びたい:日商簿記1級など
  • 外資系企業や海外経理を目指したい:USCPA
  • 税務を専門にしたい:税理士
  • 監査や会計専門職を目指したい:公認会計士

job tagに掲載されている調査では、経理事務への入職前の実務経験について、「特に必要ない」と回答した人が54.5%でした。

ただし、これは現在の中途採用市場で、実務経験が不要な求人が54.5%あることを意味する数字ではありません。経理事務として働く人を対象とした職業情報の参考値です。

資格だけに時間を使うのではなく、月次決算や年次決算など、求人で求められる実務経験も並行して積みましょう。

簿記に関しては、別サイト『簿記屋さん』で詳しく解説しています。

簿記の詳細や学習法について徹底解説しているので、ぜひ合わせてご覧ください。

転職する

勤務先を変えると、基本給や賞与、役職、担当業務をまとめて見直せる可能性があります。

厚生労働省の「令和6年雇用動向調査」によると、転職入職者のうち、前職と比べて賃金が増加した人は40.5%でした。

一方、賃金が減少した人は29.4%、変わらなかった人は28.4%です。

出典:令和6年雇用動向調査結果|厚生労働省

転職は年収を上げられる可能性がある方法ですが、必ず上がるわけではありません。

また、総務省統計局の「労働力調査」によると、2025年平均の転職者は330万人、転職等希望者は1,023万人でした。

出典:労働力調査(詳細集計)2025年平均結果|総務省統計局

ただし、転職等希望者と転職者は、同じ対象者を追跡した数字ではありません。「転職を希望した人の約3割が転職した」と直接計算することはできない点に注意してください。

経理事務の有効求人倍率は0.59倍ですが、この数字はハローワークの求人と求職者をもとに算出したものです。民間の転職サイトや転職エージェントが扱う求人は含まれていません。

転職で年収を上げるには、求人の数を増やすだけでなく、次の条件を確認する必要があります。

  • 想定年収の下限と上限
  • 賞与の実績
  • 固定残業代の有無
  • 昇給制度
  • 役職手当や資格手当
  • 担当する決算範囲
  • 管理職候補かどうか
  • 入社後に経験できる業務

公開求人だけで判断せず、非公開求人も含めて比較すると、自分の経験に合う年収帯を把握しやすくなります。

20代で年収110万アップした事例

新卒から4年間働き続けたYさん。

年一回の昇給額は約4,000円

将来に不安を覚え、転職を決意。

無事内定をもらった企業では110万円の年収アップに成功していました。

20代でも100万以上年収を上げてるのは大きいですよね。

あいおん

年収アップだけじゃなく、社内環境もすごく良くなったって聞いてるよ

30代で年収260万アップした事例

普段から真面目なKさん。

  • 経理の資格を取得する
  • プラスαで仕事をこなす

など、日々努力をしていましたが30代での年収は350万程度。

手当もなく、昇給額も低い事実に頭を抱えていた。

そんな状況下で、思い切って転職エージェント「」に相談。

「あなたの経歴、スキルなら年収200万以上アップする求人たくさんありますよ〜」と教えていただいたそう。

実際に転職後は年収610万と、約260万もアップ

転職市場を知ることもすごく大事です。

あいおん

エージェントに相談するまで「この年収が適正」と思ってたみたい

経理の年収に不満がある方へ

現在の年収に納得できない場合、すぐに転職を決める必要はありません。

まずは、自分が担当してきた業務と、転職市場で提示される年収レンジを確認してください。

現在の市場価値を知らないまま応募すると、月給の金額だけで求人を比較し、本来の経験より低い条件を選んでしまう可能性があります。

一方、外部の求人を確認した結果、現在の会社の待遇が比較的よいとわかる場合もあります。その場合は、社内で担当範囲を広げたり、昇進を目指したりする判断ができます。

特に女性の経理は、男女別の平均年収だけで市場価値を判断しないことが大切です。

dodaの調査によると、経理の平均年収は男性628万円、女性456万円で、172万円の差があります。

出典:平均年収ランキング(職種・職業別)|doda

ただし、この差だけを見て、女性の経理が同じ仕事でも一律に低く評価されている、または雇用形態の違いだけで差が生じていると断定することはできません。

平均年収には、年代、役職、勤続年数、労働時間、雇用形態、担当業務、勤務先の規模など、複数の要因が影響します。

job tagに掲載されている就業形態の調査結果では、経理事務で多いと感じる就業形態として、正規の職員・従業員72.7%、パートタイマー16.4%、派遣社員10.9%などが挙げられています。

出典:経理事務|職業情報提供サイトjob tag

この割合を根拠に、男女の年収差が雇用形態によって生じているとは判断できません。

性別だけでなく、自分の決算経験や役職、労働時間、勤務先の規模が近い求人と比較してください。

市場価値を確認する方法の一つが、経理・管理部門を扱う転職エージェントへの相談です。

サービスによって、扱う求人や得意な業界、対象とする経験層が異なります。

サービス名運営会社主な特徴年収を確認するときの使い方
ヒュープロ株式会社ヒュープロ士業・管理部門分野の求人を扱う会計事務所や税理士法人を含めて比較したい場合
MS-Japan株式会社MS-Japan管理部門・士業分野に特化している上場企業やIPO準備企業などを検討したい場合
ジャスネットキャリアジャスネットコミュニケーションズ株式会社経理・財務分野を中心に、複数の雇用形態を扱う正社員だけでなく派遣・紹介予定派遣も比較したい場合
マイナビエージェント株式会社マイナビ幅広い業界・職種を扱う総合型財務や経営企画などの隣接職種も含めて検討したい場合

サービス内容や求人数、対象地域は変わる可能性があります。利用前に各社の公式サイトで最新情報を確認してください。

登録数に明確な上限はありませんが、最初は特化型と総合型を1社ずつ、合計2社程度から始めると比較しやすくなります。

3社以上へ登録しても問題はありません。ただし、面談や求人紹介への返信が負担になる場合は、利用するサービスを絞ってください。

相談したからといって、必ず転職しなければならないわけではありません。紹介された求人が現在の条件を下回る場合は、転職せずに経験を積む判断もできます。

おすすめの転職エージェントは『経理におすすめの転職エージェント』で紹介しています。 

【Q&A】経理の年収に関するよくある質問

経理の年収について、よくある8つの質問に回答します。

Q1. 経理の平均年収はいくらですか?

厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」によると、経理事務の平均年収は512.2万円です。

令和7年賃金構造基本統計調査を加工して作成された数字で、全国の経理事務が対象となっています。

一方、dodaに登録した20~65歳の正社員約60万人を対象とする調査では、経理の平均年収は549万円でした。

両者には36.8万円の差があります。調査対象や集計方法が異なるため、自分の働き方に近いデータを参考にしてください。

Q2. 経理の年収は日本の平均より低いですか?

公表されている平均値を比較する限り、経理事務の平均年収は給与所得者全体の平均を上回っています。

国税庁の「令和6年分民間給与実態統計調査」によると、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は478万円です。

job tagが示す経理事務の平均年収512.2万円は、34.2万円高い数字でした。

ただし、2つの統計は調査対象や算出方法が異なります。経理がすべての条件で日本の平均より高いと断定することはできません。

Q3. なぜ経理の給料は安いと言われるのですか?

求人票に掲載される入社時の給与と、経理事務全体の平均年収が大きく異なることが理由の一つです。

令和6年度におけるハローワークの経理事務求人賃金は月額24.6万円でした。

一方、経理事務の平均年収512.2万円には、経験を積んだ人や役職者も含まれています。

また、経理は営業職のように個人の成果を売上で示しにくく、業務改善の成果が昇給へ反映されにくい会社もあります。

Q4. 女性経理の平均年収はいくらですか?

dodaの調査によると、女性経理の平均年収は456万円です。男性経理の平均年収628万円とは、172万円の差があります。

ただし、平均年収差には年代、役職、労働時間、雇用形態、勤務先の規模など、複数の要因が影響します。

女性だから一律に年収が低い、または雇用形態だけが差の原因であるとは判断できません。

自分の市場価値を確認するときは、性別だけでなく、経験年数や担当業務が近い求人と比較してください。

Q5. 経理の時短勤務や派遣社員の時給はいくらですか?

job tagによると、経理事務の短時間労働者の時間当たり賃金は1,584円です。

一般労働者は2,556円で、差は972円でした。

ただし、一般労働者の金額には残業代と賞与が含まれ、短時間労働者の金額には含まれていません。

また、短時間労働者と派遣社員は同じ区分ではありません。派遣社員の賃金を知りたい場合は、派遣会社や地域、勤務時間、担当業務が近い求人を確認してください。

Q6. 経理で年収1,000万円は可能ですか?

経理職でも年収1,000万円を目指すことは可能です。

ただし、dodaの調査では、経理の50代以上の平均年収は717万円です。一般的な経理業務だけで年収1,000万円へ届く人は限られると考えられます。

年収1,000万円を目指す場合は、次のような経験が求められる傾向があります。

  • 経理部長やCFOなどの管理職経験
  • 上場企業の連結決算・開示経験
  • IPO準備や内部統制の構築経験
  • 海外子会社の管理
  • M&Aや組織再編への対応
  • 高度な税務・会計知識
  • 経営層への報告や意思決定支援

経理の担当範囲を超える必要があるとは限りませんが、経営に近い役割や高度な専門性が求められます。

Q7. 中小企業の経理でも年収は上がりますか?

中小企業の経理でも、年収が上がる可能性はあります。

中小企業では、月次・年次決算だけでなく、税務、資金繰り、給与計算、総務など、幅広い業務を担当することがあります。

担当範囲の広さを具体的に説明できれば、転職市場で評価される場合があります。

一方、連結決算や開示など、上場企業でなければ経験しにくい業務もあります。

企業規模だけで判断せず、希望する年収の求人で求められている経験と、現在の担当業務を比較してください。

Q8. 転職すれば経理の年収は必ず上がりますか?

転職しても、年収が必ず上がるわけではありません。

厚生労働省の令和6年雇用動向調査では、転職入職者のうち賃金が増加した人は40.5%、減少した人は29.4%、変わらなかった人は28.4%でした。

年収だけで求人を選ぶと、固定残業代や賞与、福利厚生、労働時間などの違いを見落とす可能性があります。

応募前に、想定年収の内訳や担当業務、昇給制度まで確認してください。

【まとめ】経理の年収は担当業務と勤務先によって変わる

厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」によると、経理事務の平均年収は512.2万円です。

dodaに登録した正社員を対象とする調査では、経理の平均年収は549万円でした。

国税庁が公表した給与所得者全体の平均給与478万円を上回っているため、統計上、経理の年収が特に低いとはいえません。

一方で、実際の年収が平均より低くなる理由には、次のようなものがあります。

  • 入社時は入力や伝票整理などの補助業務が多い
  • 個人の成果を売上などの金額で示しにくい
  • 決算や管理職を担当する人が平均年収を押し上げている
  • 雇用形態や労働時間によって収入が異なる
  • 勤務先によって昇給制度や担当範囲が違う

経理の年収を上げる方法は、勤続による昇給を待つ、資格を取得する、士業として独立する、転職するという4つです。

ただし、勤続年数や資格だけで自動的に年収が上がるわけではありません。

月次・年次決算、連結決算、開示、管理会計、資金繰りなど、求人票に記載できる経験を増やすことが重要です。

同じ管理部門でも、dodaの調査では管理会計の平均年収が666万円、経営企画・事業企画が703万円となっています。

これらは経理との平均年収差であり、職種を変えれば一律に年収が上がることを示す数字ではありません。それでも、経理経験を土台に担当領域を広げることで、応募できる求人の選択肢は増えます。

まずは、これまで担当した業務を次のように書き出してください。

  • 担当した勘定科目
  • 月次・年次決算で担当した工程
  • 決算を締めるまでの日数
  • 使用した会計システム
  • 税務申告や監査法人対応の経験
  • 業務改善の実績
  • 指導・マネジメント経験
  • 会社規模や売上規模

そのうえで、現在の経験がどの年収帯で評価されるかを確認します。

すぐに転職する必要はありません。転職しない判断も、外部の求人相場を把握したうえで下したほうが、今後積むべき経験を決めやすくなります。

最後までお読みいただきありがとうございました。


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