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経理の転職で年収アップできる人の条件は?年収を上げる方法と注意点を解説

転職によって年収を上げられる人は、全体の半数を下回ります。

厚生労働省の「令和6年雇用動向調査」によると、転職入職者のうち、前職より賃金が増加した人は40.5%でした。

一方、賃金が減少した人は29.4%、変わらなかった人は28.4%です。

出典:令和6年雇用動向調査結果の概況|厚生労働省

ただし、この調査は経理職だけを対象にしたものではありません。すべての職種を含む転職入職者のデータであり、「経理の転職で年収が上がった人が40.5%」という意味ではない点に注意が必要です。

それでも、転職すれば必ず年収が上がるわけではないことはわかります。

経理の転職で年収が上がる人と上がらない人では、担当業務や役職、勤務先、応募する求人の選び方などに違いがあります。

本記事では、厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」と雇用動向調査、国税庁の民間給与実態統計調査をもとに、経理の年収を確認します。

転職エージェント各社が公表するデータについては、対象者が限定された参考情報として使用します。

運営者のあいおんは、完全未経験から経理へ転職し、3社から内定を獲得しています。

書類選考で数十社連続の不採用を経験した後、応募先の選び方と職務経歴書の書き方を見直したことで結果が変わりました。これまでに相談を受けた20人以上も、経理への転職に成功しています。

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経理の平均年収を正しく読む視点3つ

経理の転職で年収アップを目指す前に、現在の年収がどの位置にあるのかを確認しましょう。

経理の年収は、参照する調査によって異なります。現在働いている人の平均年収と、求人票に掲載されている募集時の給与も、同じ条件の数字ではありません。

確認したい数字は次の3つです。

  • 職種の平均: 経理事務の平均年収は512.2万円
  • 求人の条件: ハローワークの求人賃金は月額24.6万円
  • 給与所得者全体: 平均給与は478万円
あいおん

それぞれの対象と算出方法を理解したうえで、自分の年収と比較してください。

公的統計における経理事務の平均年収は512.2万円

厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」によると、経理事務の平均年収は512.2万円です。

令和7年賃金構造基本統計調査を加工した数字で、平均年齢は44歳、平均月間労働時間は159時間となっています。

就業者数は、令和2年国勢調査を加工したデータをもとに、1,523,600人とされています。

出典:経理事務|職業情報提供サイトjob tag

同じページには、経理事務で多いと感じる就業形態として、次の回答結果も掲載されています。

  • 正規の職員・従業員:72.7%
  • パートタイマー:16.4%
  • 派遣社員:10.9%

ただし、この就業形態の割合と、平均年収512.2万円の集計対象が完全に一致するとは限りません。

そのため、「平均年収にはパートや派遣社員が一定割合含まれている」「正社員だけなら必ず平均年収が上がる」と断定することはできません。

自分の年収と比較するときは、雇用形態だけでなく、年齢や役職、担当業務、勤務先の規模も確認してください。

あいおん

自分の年収と比較するときは、雇用形態だけでなく、年齢や役職、担当業務、勤務先の規模も確認してください。

求人票の月額賃金は24.6万円

job tagに掲載されているハローワーク求人統計では、令和6年度における経理事務の求人賃金は月額24.6万円です。

月別の求人賃金は上昇しており、令和8年3月には月額25.4万円となっています。

出典:経理事務|職業情報提供サイトjob tag

月額24.6万円を単純に12倍すると295.2万円ですが、これを平均年収512.2万円と直接比較することはできません。

求人賃金は、ハローワークに掲載された求人の募集時点における月額賃金です。一方、平均年収には、現在働いている経験者や役職者も含まれます。

さらに、賞与や手当の扱い、労働時間、経験年数なども異なります。

求人票を確認するときは、月給だけでなく、次の項目まで比較しましょう。

  • 想定年収
  • 基本給
  • 固定残業代
  • 賞与の有無と実績
  • 資格手当・役職手当
  • 昇給制度
  • 試用期間中の条件
  • 入社後に担当する業務

求人票の月給が低いからといって、その会社で働く経理担当者全員の年収が低いとは限りません。

給与所得者全体の平均給与は478万円

国税庁の「令和6年分民間給与実態統計調査」によると、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は478万円です。

正社員・正職員の平均給与は545万円でした。

出典:令和6年分民間給与実態統計調査|国税庁

経理事務の平均年収512.2万円は、給与所得者全体の478万円を34.2万円上回り、正社員・正職員の545万円を32.8万円下回ります。

ただし、job tagと国税庁の調査は、対象者や集計方法が異なります。差額だけを見て、経理の給与が高いまたは低いと断定することはできません。

経理という職種を選ぶだけで、高い年収が保証されるわけでもありません。

年収には、役職、担当業務、企業規模、業種、雇用形態など、複数の要因が影響します。

転職で年収が動く実態を示す数字3つ

転職によって年収が上がる人がいる一方、下がる人や変わらない人もいます。

厚生労働省の令和6年雇用動向調査から確認できるのは、次の3点です。

  • 全体の分布: 賃金が増加した人は40.5%、減少した人は29.4%
  • 変動幅: 1割以上増加した人は29.4%、1割以上減少した人は21.7%
  • 転職前後の就業形態: 雇用期間の定めのない一般労働者間の転職では、増加が42.0%

ただし、いずれも経理職限定の数字ではありません。

賃金が増えた人は40.5%

厚生労働省の令和6年雇用動向調査によると、転職入職者の賃金変動は次のとおりです。

  • 増加:40.5%
  • 減少:29.4%
  • 変わらない:28.4%

前年と比較すると、増加した人の割合は3.3ポイント上昇し、減少した人は3.0ポイント低下しました。

出典:令和6年雇用動向調査結果の概況|厚生労働省

増加した人が減少した人を上回っていますが、転職すれば必ず年収が上がるわけではありません。

転職による年収の変化には、次のような要因が影響します。

  • 転職前後の職種
  • 役職
  • 雇用形態
  • 労働時間
  • 勤務先の規模
  • 業界
  • 前職の年収
  • 転職理由

年収アップを目的に転職する場合は、内定が出る前に退職するのではなく、現在の条件と求人の条件を比較してから判断しましょう。

賃金が1割以上増えた人は29.4%

同調査では、転職によって賃金が1割以上増加した人は29.4%でした。

1割未満増加した人は11.2%です。

一方、賃金が1割以上減少した人は21.7%でした。

年収500万円の人であれば、1割は50万円に相当します。

ただし、調査結果から、個人が50万円以上増える確率や減る確率を直接計算することはできません。

調査対象には、さまざまな年収帯、職種、雇用形態の人が含まれるためです。

また、年収交渉をしなかった人が減少側へ入りやすいという因果関係も、この調査からは確認できません。

賃金が増えた割合と減った割合は、転職に上振れと下振れの両方があることを示す参考値として捉えてください。

雇用期間の定めのない一般労働者間では増加が42.0%

雇用期間の定めのない一般労働者から、同じく雇用期間の定めのない一般労働者へ転職した人では、賃金が増加した割合が42.0%、減少した割合が25.7%でした。

両者の差は16.3ポイントです。

ただし、「一般労働者」は単純に正社員だけを意味するとは限りません。

厚生労働省の統計では、一般労働者は常用労働者のうち、短時間労働者に該当しない人を指す場合があります。また、雇用期間の定めの有無と、正社員・非正社員の区分も完全には一致しません。

そのため、「正社員から正社員へ転職すれば年収が上がりやすい」と一律に断定することは避ける必要があります。

雇用形態を変える場合は、年収だけでなく、次の条件も確認してください。

  • 契約期間
  • 更新条件
  • 賞与
  • 退職金
  • 社会保険
  • 昇給制度
  • 正社員登用制度
  • 労働時間

経理の年収を動かすレバー3つ

経理の年収に影響する主な条件は、次の3つです。

  • 役職: メンバー、主任、課長、部長などの役割
  • 業務範囲: 日常業務、単体決算、連結決算、開示などの担当範囲
  • 勤務先: 業種、企業規模、給与制度など

勤続年数や努力が評価される会社もありますが、年数だけで自動的に年収が上がるとは限りません。

あいおん

現在の会社で変えられる条件と、転職によって変えやすい条件を分けて考えてください。

役職やマネジメント経験を増やす

主任、係長、課長、部長などへ昇進すると、役職手当や基本給、賞与の算定方法が変わる場合があります。

MS-Japanは、自社の求人データについて、年収600万円以上の経理求人のうち、約7割がマネジメント経験を求めていると説明しています。

出典:経理で年収600万円を目指すために必要な経験|MS-Japan

ただし、MS-Japanが取り扱う求人を対象としたデータであり、経理求人全体の7割がマネジメント経験を必要としているわけではありません。

また、管理職経験があれば年収600万円以上を保証されるわけでもありません。

正式な役職がなくても、次の経験は転職時の評価材料になります。

  • 後輩の指導
  • メンバーの業務分担
  • 決算スケジュールの管理
  • 業務改善プロジェクトの進行
  • 他部署との調整
  • 監査法人や税理士との窓口
  • 経営層への報告

職務経歴書には、指導した人数や期間、担当した業務、改善結果を具体的に記載しましょう。

あいおん

現在の会社で管理職へ昇進できる可能性がある場合は、転職以外の方法で年収を上げられることもあります。

決算の担当範囲を広げる

経理の転職では、経験年数だけでなく、決算をどこまで担当できるかが評価されます。

月次決算の補助だけを担当する人と、年次決算を完結できる人、連結決算や開示まで担当する人では、応募できる求人が異なります。

連結決算とは、親会社と子会社を一つの企業グループとして捉え、財務諸表を作成する業務です。

MS-Japanは、自社の年収600万円以上の経理求人について、約92%が決算業務の経験を求めていると説明しています。

出典:経理で年収600万円を目指すために必要な経験|MS-Japan

職務経歴書には、「経理業務全般」と書くのではなく、次の内容を記載してください。

  • 月次決算の経験年数
  • 年次決算を担当した期数
  • 担当した勘定科目
  • 連結対象となる子会社数
  • 開示書類で担当した項目
  • 税務申告の担当範囲
  • 決算を締めるまでの日数
  • 監査法人対応の有無

現在の会社で担当範囲を広げられる場合は、すぐに転職する前に、異動や業務分担の変更を相談する方法もあります。

勤務先の給与水準を見直す

同じ経理職でも、勤務先の業種や規模、給与制度によって年収が異なります。

国税庁の令和6年分民間給与実態統計調査によると、株式会社で働く給与所得者全体の平均給与は、資本金の階級によって差があります。

  • 資本金2,000万円未満:403万円
  • 資本金10億円以上:673万円

差は270万円です。

また、事業所規模別では、従業員10人未満の事業所が392万円、5,000人以上が539万円でした。

出典:令和6年分民間給与実態統計調査|国税庁

ただし、これらは経理職だけを対象にした平均給与ではありません。役員や一般社員など、さまざまな職種の給与所得者が含まれます。

したがって、経理担当者が資本金10億円以上の会社へ転職すれば、一律で270万円上がるわけではありません。

それでも、企業規模や給与制度が年収へ影響する可能性を考えるうえで、参考になる数字です。

現在の会社で昇進や担当拡大をしても希望年収に届かない場合は、給与水準が異なる会社への転職を検討する方法があります。

運営者のあいおんは、完全未経験から経理へ転職し、3社から内定を獲得しています。

書類選考で数十社連続の不採用を経験した後、応募先の選び方と職務経歴書の書き方を見直したことで結果が変わりました。

これまでに相談を受けた20人以上も、経理への転職に成功しています。

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2~3分で終了するので、特に何も準備せず待機していればOKです。


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  2. 希望条件のヒヤリング

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転職に慣れていない方でも丁寧に対応してくれるので、気軽に相談してみてください。

面談会場は「東京」のみですが、電話やWebでの面談ももちろん可能です。

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年収が上がりやすい転職先の条件3つ

年収アップを目的に転職する場合は、求人票の提示額だけでなく、企業の給与水準や業種、採用背景まで確認してください。

主な確認項目は次の3つです。

  • 企業規模: 企業規模によって給与所得者全体の平均給与に差がある
  • 業種: 業種ごとに平均給与が異なる
  • 採用背景: 欠員補充、増員、IPO準備など、採用理由によって役割が異なる

これらの条件がそろえば必ず年収が上がるわけではありませんが、求人を比較する材料になります。

企業規模と給与制度を確認する

国税庁の調査では、株式会社で働く給与所得者全体の平均給与が、資本金の階級ごとに異なります。

資本金平均給与
2,000万円未満403万円
2,000万円以上5,000万円未満451万円
1億円以上10億円未満501万円
10億円以上673万円

出典:令和6年分民間給与実態統計調査|国税庁

ただし、企業規模が大きければ、すべての経理求人で年収が高いとは限りません。

大企業では給与制度が整っている一方、担当業務が細分化されることがあります。中小企業では給与水準が低い場合もありますが、決算や税務、資金繰りなどを幅広く経験できる可能性があります。

求人を比較するときは、資本金だけでなく、次の条件も確認してください。

  • 経理職の想定年収
  • 役職
  • 賞与実績
  • 昇給制度
  • 担当業務
  • 転勤の有無
  • 退職金
  • 固定残業代
  • 将来の昇進機会

企業規模は、給与を判断する一つの目安として利用しましょう。

業種ごとの給与水準を確認する

国税庁の令和6年分民間給与実態統計調査では、業種別の平均給与に差があります。

業種平均給与全体平均との差
電気・ガス・熱供給・水道業832万円+354万円
金融業・保険業702万円+224万円
情報通信業660万円+182万円
製造業568万円+90万円
宿泊業・飲食サービス業279万円-199万円

給与所得者全体の平均給与は478万円です。

出典:令和6年分民間給与実態統計調査|国税庁

ただし、表は業種ごとの給与所得者全体を対象にした数字です。経理職だけの平均年収ではありません。

「電気・ガス業の経理へ転職すれば832万円になる」「宿泊業の経理は279万円しかもらえない」という意味ではありません。

業種によって、企業規模や役職構成、雇用形態、利益率などが異なります。

経理職の求人を比較するときは、業種全体の給与水準に加えて、実際の求人の年収レンジを確認してください。

あいおん

前職と同じ業界で企業規模を変える方法もあれば、経理経験を活かして給与水準の異なる業界へ移る方法もあります。

採用背景と求められる役割を確認する

同じ経理求人でも、採用背景によって求められる役割が異なります。

主な採用背景には、次のようなものがあります。

  • 退職者の欠員補充
  • 事業拡大に伴う増員
  • IPO準備
  • 子会社の増加
  • 決算の早期化
  • 会計システムの導入
  • 管理職の後任採用
  • 組織体制の見直し

帝国データバンクの調査では、2026年4月時点で正社員の人手不足を感じている企業は50.6%でした。

一方、job tagによると、令和6年度の経理事務の有効求人倍率は0.59倍です。

出典:人手不足に対する企業の動向調査(2026年4月)|帝国データバンク
出典:経理事務|職業情報提供サイトjob tag

ただし、企業全体の人手不足率と経理事務の求人倍率は、異なる調査を比較した数字です。

また、有効求人倍率0.59倍はハローワークの求人と求職者を対象にしており、民間の転職サービスが扱う求人は含まれません。

「決算担当者が不足している会社なら年収が高い」と一律には判断できませんが、採用を急いでいる求人では、経験や入社時期が条件交渉の材料になる場合があります。

あいおん

転職エージェントや採用担当者へ、なぜ採用するのか、前任者はいるのか、入社後に何を任せたいのかを確認してください。

年収を下げる転職を避ける確認点3つ

令和6年雇用動向調査では、転職によって賃金が1割以上減少した人が21.7%いました。

ただし、年収が下がった原因が、求人条件の確認不足だったとは限りません。

職種変更や労働時間の短縮、勤務地の変更など、本人が希望して年収の低い条件を選んだケースも考えられます。

年収ダウンを避けたい場合は、次の3点を確認してください。

  • 年収の内訳: 基本給、賞与、固定残業代、手当
  • 求人市場: 自分の経験で応募できる求人と年収レンジ
  • 今後のキャリア: 年齢や役職を踏まえた転職後の伸びしろ

提示年収の内訳を確認する

求人票や内定通知に記載された年収には、基本給以外の金額が含まれることがあります。

主な内訳は次のとおりです。

  • 基本給
  • 固定手当
  • 役職手当
  • 資格手当
  • 固定残業代
  • 賞与の見込額
  • インセンティブ

固定残業代とは、一定時間分の時間外労働に対する賃金を、あらかじめ給与へ含める制度です。

国税庁の調査では、給与所得者全体の平均給与478万円のうち、平均給料・手当は403万円、平均賞与は75万円でした。

出典:令和6年分民間給与実態統計調査|国税庁

平均賞与75万円を平均給料・手当403万円で割ると、約18.6%です。

ただし、この割合を個別企業の賞与実績へ当てはめることはできません。

賞与は会社業績や個人評価によって変動するため、提示年収に含まれる賞与が保証額なのか、過去実績をもとにした見込額なのかを確認してください。

あいおん

年収の内訳を質問しても回答が得られない場合は、条件を正確に比較できない点を踏まえて判断しましょう。

経理の求人倍率だけで交渉方針を決めない

job tagによると、令和6年度の経理事務の有効求人倍率は0.59倍です。

求職者1人に対して、有効求人が0.59件ある状態を示します。

ただし、この数字は全国のハローワークに登録された求人と求職者を対象にしています。

経理職全体が一律に企業側優位であることや、年収交渉が難しいことを示す数字ではありません。

次の条件によって競争環境は異なります。

  • 地域
  • 雇用形態
  • 経験年数
  • 役職
  • 担当業務
  • 資格
  • 求人媒体
  • 勤務条件

年収交渉では、市場全体の求人倍率よりも、応募求人で求められる経験と自分の実績がどの程度一致しているかが重要です。

あいおん

決算や連結、開示、税務などの経験が募集要件と合っている場合は、希望年収を説明しやすくなります。

年齢だけで転職時期を決めない

厚生労働省の雇用動向調査では、転職後に賃金が増加した人の割合が、年齢によって異なります。

  • 20~24歳:50.5%
  • 30~34歳:46.1%
  • 40~44歳:45.9%
  • 45~49歳:46.4%
  • 50~54歳:39.0%
  • 55~59歳:27.4%

出典:令和6年雇用動向調査結果の概況|厚生労働省

50代になると賃金が増加した人の割合は低下しています。

ただし、これは単年度の全職種データです。「49歳までは転職成功率が変わらない」「50歳になる前に転職すべき」と断定することはできません。

年齢が上がるにつれて、管理職求人や専門職求人が中心になったり、定年までの期間を考慮されたりする可能性はあります。

一方で、経験や役職によっては、50代以降も年収を維持・向上できる求人があります。

あいおん

年齢だけで急いで転職するのではなく、現在の経験で応募できる求人と、今後増やせる経験を確認してください。

年収交渉を通す準備3つ

年収の提示額は、企業の給与規程や求人の予算、候補者の経験などによって決まります。

応募者が希望を伝えれば、必ず提示額が上がるわけではありません。

年収交渉を行う前に、次の3点を準備してください。

  • 経験の言語化: 決算の担当範囲と年数を具体的にする
  • 現在の年収: 基本給、手当、賞与へ分けて整理する
  • 求人の年収レンジ: 応募前後の適切な時点で確認する

希望額だけを伝えるのではなく、金額の根拠を説明することが重要です。

決算の担当範囲を年数と数字で書く

職務経歴書に「経理業務全般」とだけ記載しても、担当できる範囲は伝わりません。

次のように、業務内容を具体化してください。

  • 月次決算を担当した年数
  • 年次決算を担当した期数
  • 主担当・補助の区分
  • 担当した勘定科目
  • 連結対象となる子会社数
  • 開示資料で担当した項目
  • 決算を締めるまでの日数
  • 税務申告の担当範囲
  • 監査法人対応の経験

MS-Japanは、自社の年収600万円以上の経理求人について、約92%が決算業務の経験を求めていると説明しています。

出典:経理で年収600万円を目指すために必要な経験|MS-Japan

ただし、決算経験が3年以上あれば一律に年収600万円以上になるわけではありません。

担当範囲や企業規模、役職も含めて評価されます。

あいおん

補助業務であっても、何期経験し、どの工程を担当したかを書けば、実績を具体的に伝えられます。

現在の年収を分解して伝える

現在の年収を伝えるときは、「約500万円」などの総額だけでなく、内訳を整理しておきましょう。

確認する項目は次のとおりです。

  • 月額基本給
  • 固定手当
  • 固定残業代
  • 賞与の実績
  • インセンティブ
  • 残業代の実績
  • 役職手当
  • 退職金制度

年収の内訳がわかれば、転職先の提示条件と比較しやすくなります。

例えば、年収が同じでも、賞与の割合が高い会社と基本給が高い会社では、毎月の手取りや将来の昇給額が異なる場合があります。

源泉徴収票や給与明細を確認し、正確な金額を把握してください。

ただし、現在の年収を細かく伝えれば、転職先が基本給を上げて調整してくれるとは限りません。

あいおん

企業の給与規程や採用予算によって、提示できる金額には上限があります。

年収レンジを適切な時点で確認する

応募する求人の年収レンジは、応募前または選考の早い段階で確認しましょう。

転職エージェントを利用する場合は、次の内容を質問できます。

  • 求人票に記載された年収幅
  • 自分の経験で想定される提示額
  • 過去の採用実績
  • 賞与や固定残業代の内訳
  • 年収交渉が可能な時期
  • 企業が重視する経験

ただし、応募前が常に最も年収交渉しやすいとは限りません。

企業が候補者の経験を評価した後や、内定条件を提示する段階で具体的な交渉を行う場合もあります。

早い段階で希望年収を伝えて認識を合わせ、正式な提示額が出た後に条件を確認する流れが一般的です。

求人の上限が現在の年収を下回る場合でも、役職や経験、労働時間などに魅力があれば、応募する価値がある場合があります。

あいおん

年収だけで候補から外さず、転職の目的と照らして判断してください。

経理の年収アップに活用できる転職エージェント4社

経理・財務を扱う転職エージェントでは、求人票に記載された情報だけでなく、募集背景や求められる経験を確認できる場合があります。

サービスごとに、取り扱う求人や得意な分野が異なります。

サービス名運営会社主な特徴年収アップを目指すときの使い方
ヒュープロ株式会社ヒュープロ士業・管理部門分野の求人を扱う会計事務所や税理士法人を含めて求人を比較したい場合
MS-Japan株式会社MS-Japan管理部門・士業分野に特化している上場企業やIPO準備企業、管理職求人などを検討したい場合
ジャスネットキャリアジャスネットコミュニケーションズ株式会社経理・財務分野を中心に複数の雇用形態を扱う決算経験を積める求人や紹介予定派遣も比較したい場合
マイナビエージェント株式会社マイナビ幅広い業界・職種を扱う総合型業種変更や財務・管理会計などの隣接職種も検討したい場合

サービスの対象地域や求人内容、サポート方針は変わる可能性があります。利用前に各社の公式サイトで最新情報を確認してください。

最初は、経理・管理部門特化型と総合型を1社ずつ、合計2社程度へ相談すると比較しやすくなります。

ただし、2社が上限という決まりはありません。

紹介される求人が少ない場合や、担当者との相性が合わない場合は、別のサービスへ変更したり追加したりしてください。

複数社を利用する目的は、求人数を増やすだけではありません。

同じ経歴に対する年収レンジや、応募しやすい企業について、異なる意見を比較することも重要です。

【Q&A】経理の年収アップと転職でよくある質問

経理の転職と年収アップについて、よくある質問に回答します。

Q1.経理の平均年収はいくらですか?

厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」によると、経理事務の平均年収は512.2万円です。

令和7年賃金構造基本統計調査を加工した数字で、平均年齢は44歳となっています。

job tagには就業形態に関する回答結果も掲載されていますが、その割合と平均年収の集計対象が完全に一致するとは限りません。

正社員だけの平均年収が512.2万円より高いとは断定できないため、役職や経験が近い求人と比較してください。

Q2.経理が年収を上げるには何をすればよいですか?

年収へ影響する主な条件は、役職、業務範囲、勤務先の3つです。

役職や担当範囲は、現在の会社でも変えられる場合があります。

勤務先の業種や企業規模、給与制度を変えるには、転職が選択肢になります。

ただし、会社を変えれば必ず年収が上がるわけではありません。

現在の会社で昇進できる可能性と、転職市場で提示される年収を比較して判断してください。

Q3.転職すると年収はどれくらい上がりますか?

転職による年収の増加額は、人によって異なります。

厚生労働省の令和6年雇用動向調査では、賃金が増加した人は40.5%、うち1割以上増加した人は29.4%でした。

一方、1割以上減少した人も21.7%います。

これは経理職だけを対象にした数字ではありません。

転職前の年収、職種、役職、労働時間などによって結果が変わるため、自分の経験に合う求人の年収レンジを確認してください。

Q4.何歳までなら年収を上げる転職ができますか?

年収アップが可能な年齢に、一律の上限はありません。

令和6年雇用動向調査では、賃金が増加した人の割合が、40~44歳で45.9%、45~49歳で46.4%、50~54歳で39.0%、55~59歳で27.4%でした。

年齢が上がるにつれて割合が低下する層はありますが、50代以降でも賃金が増えた人はいます。

年齢だけで転職時期を決めず、役職や専門性、求人の有無を確認してください。

Q5.大企業に移ると年収はどれだけ変わりますか?

大企業へ転職した場合の年収増加額は、一律には決まりません。

国税庁の調査では、資本金2,000万円未満の株式会社で働く給与所得者全体の平均給与は403万円、資本金10億円以上では673万円です。

両者には270万円の差があります。

ただし、経理職だけを比較した数字ではありません。大企業へ移れば、経理担当者の年収が270万円上がることを示すものでもありません。

実際の求人の役職や担当業務、年収レンジを確認してください。

Q6.経理の年収が高い業界はどこですか?

経理職だけを対象にした公的な業種別平均年収は、確認できません。

国税庁の調査では、給与所得者全体の平均給与が最も高い業種は、電気・ガス・熱供給・水道業の832万円です。

次いで金融業・保険業が702万円、情報通信業が660万円となっています。

ただし、これらは各業種で働くすべての職種を含む平均です。

経理の年収を比較するときは、業種別平均だけでなく、実際の経理求人の年収レンジを確認してください。

Q7.転職エージェントは何社に登録すべきですか?

最初は、経理・管理部門特化型と総合型を1社ずつ、合計2社程度から始めると比較しやすくなります。

ただし、2社までという決まりはありません。

求人が少ない場合や担当者との相性が合わない場合は、サービスを変更または追加してください。

自分で面談や求人を管理できる範囲に絞ることが重要です。

Q8.年収交渉はいつ切り出せばよいですか?

希望年収は、応募時や面接の早い段階で伝え、認識を合わせておきましょう。

具体的な交渉は、企業が経験を評価し、内定条件を提示する段階で行われることがあります。

応募前が常に最も有利、内定後は交渉できない、と一律にはいえません。

転職エージェントを利用している場合は、どの段階で希望額を伝えるべきかを担当者へ確認してください。

希望年収だけでなく、現在の年収の内訳や、希望額の根拠となる決算・マネジメント経験も整理しておきましょう。

【まとめ】経理の年収アップは役職・業務範囲・勤務先で決まる

厚生労働省の令和6年雇用動向調査では、転職によって賃金が増えた人は40.5%、1割以上増えた人は29.4%でした。

一方、賃金が減った人は29.4%、変わらなかった人は28.4%です。

ただし、これらは全職種の転職者を対象にした数字であり、経理職限定の年収アップ率ではありません。

経理の転職で年収が上がるかどうかは、主に次の条件によって変わります。

  • 役職やマネジメント経験
  • 月次・年次決算の担当範囲
  • 連結決算や開示、税務の経験
  • 勤務先の業種や企業規模
  • 応募求人の年収レンジ
  • 現在の年収
  • 転職後の役割

役職と業務範囲は、現在の会社でも変えられる場合があります。

一方、勤務先の給与制度や業種、企業規模を変えたい場合は、転職が選択肢になります。

国税庁の調査では、資本金2,000万円未満の株式会社で働く給与所得者全体の平均給与は403万円、資本金10億円以上では673万円です。

また、業種別の平均給与は、電気・ガス・熱供給・水道業が832万円、金融業・保険業が702万円、情報通信業が660万円でした。

ただし、いずれも経理職だけを対象にした数字ではありません。

企業規模や業種を変えれば、その差額だけ経理の年収が上がるわけではないため、実際の求人条件を確認してください。

年収アップを目指す場合は、まず次の経験を書き出しましょう。

  • 月次決算を担当した年数
  • 年次決算を担当した期数
  • 主担当・補助の区分
  • 担当した勘定科目
  • 連結・開示・税務の経験
  • 指導した人数
  • 業務改善の実績
  • 使用した会計システム
  • 現在の年収の内訳

そのうえで、自分の経験で応募できる求人と年収レンジを確認します。

すぐに転職する必要はありません。

転職しない判断も、現在の会社で昇進した場合の年収と、転職市場で提示される年収を比較したうえで行うと納得しやすくなります。

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