簿記の統一試験とは?廃止されるの?90点合格者が注意点を解説!
簿記の統一試験って何?
紙なのか統一なのかネットなのかよくわからない!
結局どれを受ければいいの?
結論から言うと、簿記の試験には
- 統一試験(紙で解答する試験)
- ネット試験(パソコンで解答する試験)
の2つしかありません。
本記事ではそんな統一試験について、ネット試験と比較しながら解説していきます。
ちなみに私は「統一試験で失敗している方」を多く見てきました。
せっかく学習した簿記の知識を無駄にしないためにも、ぜひ本記事を最後までご覧ください。
最近話題の「統一試験廃止問題」についても触れていくよ。
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簿記の統一試験ってなに?
簿記の統一試験とは、紙で解く試験のことです。
よく
- 統一試験
- 紙試験
- ペーパー試験
と表現されますが、呼び方が違うだけで全部一緒。
試験会場に行き、受験生が一斉に紙に試験を解いていく。
よく試験でありがちな試験方式です。
簿記の試験方式は「統一試験」と「ネット試験」の2種類
統一試験の他に2020年12月より導入された、ネット試験という試験方式もあります。
つまりいま受験できる簿記試験の方式は以下の2つだけ。
- 統一試験(紙で解答する試験)
- ネット試験(パソコンで解答する試験)
この違いを表でまとめてみました。
統一試験 | ネット試験 | |
---|---|---|
試験日 | 2月、6月、11月 | いつでも |
試験時間 | 3級:60分 2級:90分 1級:180分 | 3級:60分 2級:90分 |
試験会場 | 商工会議所 or 指定会場 | テストセンター |
試験方式 | 紙で解答 | パソコンで解答 |
試験問題 | 受験者全員が同じ | 受験者ごとに異なる |
受講料 | 3級:2,850円 2級:4,720円 1級:7,850円 | 3級:2,850円 2級:4,720円 (別途事務手数料として550円必要) |
合格発表 | 2~3週間後に郵送でわかる | 試験終了後、その場でわかる |
筆記用具 | 持込可 | 持込禁止 テストセンターに用意されている |
簡単にまとめると
- 紙かパソコンか
- いつでも受けれるか受けられないか
が大きな違いですね。
ちなみに簿記1級に関しては、統一試験でしか受けられません(試験時間が長く、一度休憩を挟むから)
統一試験の日程(2024年~)
統一試験は6月・11月・2月の年3回開催されます。
主な日程は以下の通り(2024年現在)
- 第167回:2023年6月9日(日)
- 第168回:2023年11月17日(日)
- 第169回:2024年2月23日(日)(2・3級のみ)
詳しくは「商工会議所 2024年度簿記試験日程カレンダー」をご覧ください。
統一試験の試験時間
簿記の試験時間は2021年度より大きく変更されました。
2024年現在の試験時間は以下の通り。
- 3級→60分(午前9時~/午後11時~)
- 2級→90分(午後1時半~/午後4時~)
- 1級→180分(午前9時~休憩あり)
商工会議所によっては、1日1回のみ実施される場合もあります。
統一試験の受講料
簿記の統一試験の受講料は以下の通り
- 3級→2,850円(税込み)
- 2級→4,720円(税込み)
- 1級→7,850円(税込み)
ネット試験も受講料は同じです。
統一試験の申込み方法
簿記統一試験の申込み方法は、各商工会議所によって異なります。
商工会議所ページから、受験したい地域を探し、その地域の商工会議所の流れに従って進めてください。
申込み方法は以下のように
- インターネット申込
- 窓口申込
それぞれ選択できます。
統一試験の持ち物
統一試験の持ち物は以下の通り。
- 受験票
- 身分証明書
- 筆記用具(鉛筆、シャーペン、消しゴムなど)
- 電卓
- 学習テキスト
なるべく前日までに準備は済ませておきましょう。
簿記統一試験のメリット
簿記統一試験を受けるメリットをネット試験と比較しつつ解説していきます。
問題用紙に書き込みできる
統一試験は紙で解くので、問題用紙に書き込みできます。
逆にネット試験だと、メモ用紙にしか書き込めないので、若干慣れが必要です。
その分統一試験は、問題に印やメモがつけられるので、ミスする可能性も大幅に削減できます。
正直コレが統一試験一番のメリットと言っていいです。
馴染んだ試験方式で受けられる
統一試験は、試験会場で受験者が一斉に紙に解答するという方式です。
これは
- 学校のテスト
- 受験
などと全く同じなので、試験本番でもなんとなく流れがわかるはず。
パソコンで解答するネット試験に慣れてない方が多い分、馴染んた試験方式で受けられる統一試験は意外と多くの方に好まれます。
一緒に受験する仲間と盛り上がれる
統一試験は年に3回の大勝負。
なので
- 試験前→みんなと熱を高める、応援される
- 試験後→〇〇が難しかった!と共感できる
- 合格発表時→喜び(悲しみ)を分かち合える
と、試験前後では一緒に受験する仲間と盛り上がれるといったメリットもあります。
ネット試験は一人で受験するので心細い分、みんなで受験できる統一試験はより気合が入りますよね。
簿記は「上位○%が合格!」じゃなくて「70点以上で合格!」だから、ライバルじゃない。みんなで心から高めあえるのはよいことだよね
簿記統一試験のデメリット
次は統一試験のデメリットについて、ネット試験と比較しつつ解説していきます。
ネット試験に比べると難しい
統一試験はネット試験に比べると難しいです。
比較すると以下のとおり
統一試験 | ・問題に捻りがある ・「はずれ回」が存在する(運要素が高い) |
ネット試験 | ・9割以上が問題集レベル |
ネット試験は問題集レベルなので、実力が点数に反映されやすいです。
一方統一試験は、勉強したことのない問題が出る場合があり、非常に運要素が強くなっています。
実際に数値で見てもらうと更にわかりやすいです。
簿記3級の合格率
【統一試験(35.9%)】
回 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
166 (2024.2) | 28,565名 | 8,706名 | 36.3% |
165 (2023.11) | 30,387名 | 8,653名 | 33.6% |
164 (2023.6) | 31,818名 | 9,107名 | 34.0% |
163 (2023.2) | 31,556名 | 11,516名 | 36.5% |
162 (2022.11) | 32,422名 | 9,786名 | 30.2% |
161 (2022.6) | 36,654名 | 16,770名 | 45.8% |
【ネット試験(39.8%)】
期間 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | |
---|---|---|---|---|
2023.4~ 2024.3 | 238,155名 | 88,264名 | 37.1% | |
2022.4~ 2023.3 | 207,423名 | 85,378名 | 41.2% | |
2021.4~ 2022.3 | 206,149名 | 84,504名 | 41.0% | |
2020.12~ 2021.3 | 58,700名 | 24,043名 | 41.0% |
簿記2級の合格率
【統一試験の合格率(19.8%)】
回 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
166 (2024.2) | 10,814名 | 1,356名 | 15.5% |
165 (2023.11) | 11,572名 | 1,133名 | 11.9% |
164 (2023.6) | 10,618名 | 1,788名 | 21.1% |
163 (2023.2) | 12,033名 | 2,983名 | 24.8% |
162 (2022.11) | 15,570名 | 3,257名 | 20.9% |
161 (2022.6) | 13,118名 | 3,524名 | 26.9% |
160 (2022.2) | 17,448名 | 3,057名 | 17.5% |
【ネット試験の合格率(39.2%)】
期間 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | |
---|---|---|---|---|
2023.4~ 2024.3 | 119,016名 | 41,912名 | 35.2% | |
2022.4~ 2023.3 | 105,289名 | 39,076名 | 37.1% | |
2021.4~ 2022.3 | 106,833名 | 40,713名 | 38.1% | |
2020.12~ 2021.3 | 29,043名 | 13,525名 | 46.6% |
このように、3級も2級もネット試験のほうが合格率が高いです。
2級に至っては恐ろしい差ですね…。
年3回受験だから融通がきかない
簿記3回は年に3回しか受験できないため
- 勉強開始しようと思ったのに試験日2週間後だ、、
- 次の試験まで長過ぎて気が抜ける
- 落ちたときのことを考えると緊張感がハンパない
など、自分のスケジュールだけでなくパフォーマンスにも影響が出てしまいます。
逆にネット試験だと、いつでも受験できるので
- 学習進度に合わせて受けられる
- 落ちてもすぐ再受験できる
と、融通がききます。
意外と統一試験、、やりづらいです。。
ネット試験が出てきたからこそ感じることだね
合否がわかるのが遅い
統一試験の合否は、試験から2~3週間後にわかるので
- 受かってるのかな…
- 落ちてたら再勉強しないといけないけど分からない…
と、モヤモヤした状態が続きます。
意外と普通?と思われがちですが、ネット試験はその場で合否がわかるため、その差は大きいです。
次のステップに進む上でも、合否がすぐに分かるネット試験のほうがオススメになってしまいます。
2023年4月より一部統一試験が廃止される
2023年4月より東京商工会議所のみ、簿記の統一試験が廃止されると発表がありました。
東京商工会議所では、2023年4月より「日商簿記検定試験」の2・3級について、統一試験(紙試験)での実施を行わないことから、ネット試験、近隣商工会議所へのお申込みをお願いいたします。
引用:東京商工会議所 簿記試験についてのお知らせ
ちなみに「簿記の統一試験完全廃止」と勘違いしている方を見かけますが、それは違います。
統一試験が受けられなくなるのは、東京商工会議所(東京23区付近の試験会場)でのお話です。
とはいえこの統一試験。いずれどの地域でも受けられなくなることが予想されます。
- コスト
- 手間
などを考えても、今後どんどんネット試験に移行していくでしょう。
もし統一試験の受講を考えてる方がいたら、今のうちに受験しておくことをおすすめします。
統一試験を受験予定の方は、ネット試験も視野に入れよう
統一試験を受けようと考えている方は、ぜひネット試験も視野に入れてみてください。
ネット試験は
- 問題が比較的簡単
- いつでも受験できる
- すぐに合否がわかる
など、受験者に嬉しいメリットがたくさんあります。
パソコンでの解答に最初は戸惑うかもしれませんが、ネット試験プログラムで対策していけば大丈夫。
私も、ネット試験のおかげで3級2級に90点以上で合格できたと言っても過言ではありません。
すでに申込みをした方は、無理して切り替える必要はないです。
ただ、万が一落ちてしまった時の代替案として、ネット試験のことを覚えておいてもらえれば役立つかと思います。
ネット試験については、実際に私が受験した経験から伝えられる対策なども紹介しています。
気になる方はぜひ合わせてご覧ください。
ネット試験プログラムについてや、詳しい勉強法に関しては以下記事をご覧ください。
コスパ良く高得点合格が狙える勉強法を紹介しています。
まとめ
統一試験は多くの方に馴染みがあり、紙で解答できるので自然と選んでしまう方も多いかと思います。
ただ、最近追加されたネット試験では
- 問題が比較的簡単
- いつでも受験できる
- すぐに合否がわかる
など、知らなきゃ損するレベルでみなさんに都合の良い受験方法になっています。
ぜひそれぞれの良し悪しをチェックして、自身が納得の行く試験方法を選んでください。
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